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映画『素晴らしき哉、人生!』

2026.07.03

  • スタッフブログ

こんにちは、最近雨が降り続く日が多いので、よく映画をみてまして名作の一つをお送りします

 

映画『素晴らしき哉、人生!』

クラシックの大名作である今作。観たことがなくても題名は聞いたことのある人は多いのではないかなと思います。1946年制作の白黒映画で、アメリカ映画協会が選ぶ「感動する映画ベスト100」で1位に選ばれている作品です。

「もしもあのときこうしていたら」の先駆けとなった作品で、今の時代でも問われ続けている人生の価値ってなにかというテーマを描いています。

あなたは自分の歩んできた人生が正しいと思いますか?

あのとき別の選択をしていたらどうなっていたのだろう…
もしも自分がこの世に存在していなかったらなにか変わっていたのだろうか…
そんなことを思ったことはありますか。

人生の価値ってなんなんでしょう。

この映画はジョージ・ベイリーを救ってくれと多くの人が祈り、その様子を見ている神様と天使がジョージ・ベイリーがどんな人間だったのかを幼少期から振り返るという場面から始まります。

ジョージが自殺をしようとしているという情報だけを教えられ、僕たちはそこにいたるまでの彼の人生を神様と天使と一緒に追っていくことになります。

そうしてなぜこんなにも多くの人が彼の命を救ってくれと祈るのか、なぜそんなにも慕われている人物が自殺をしようとするのか。それを紐解いていくわけですが、そこで描かれるのは人生の表と裏です。

他人には素晴らしい人生に見えても本人から見れば嫌な人生かもしれないし、自分では価値のない人生と思っていても誰かにとっては違うかもしれません。

ジョージはとても聡明で心優しい人物です。幼少期には冬の池に落ちた弟を命がけで助け、バイト先の薬局の店主ガウワーさんが息子を亡くしたショックで薬に誤って毒を入れてしまったときにはそれを届ける前に気づき、ガウワーさんのミスを秘密にしておきます。

父の急死によって会社が廃業の危機に陥ったときには、自身の夢を諦め社長になり、自分が大学に行くはずだったお金で弟のハリーを大学に通わせ、彼が卒業して会社を継いでくれるときを待ちますが、結局弟の自由を尊重して自分が社長を続けることを決意します。

ジョージの存在を疎む町一番の金持ちポッターによって取り付け騒ぎが起きたときや、貧しい人たちのための宅地開発を邪魔されそうになったときにもジョージは自身を犠牲に窮地を乗り切ります。

そんな苦労人の彼は、幼なじみのメアリーと結婚し4人の子どもを授かります。兵役で海軍に入った弟のハリーは名誉勲章の大活躍。

彼の努力は遂に実を結び、ようやく幸せを手に入れましたとさ。めでたしめでたし。では終わりません。彼にはこのあと最大の苦悩が待ち受けています。

常に家族や町の人々のために動き、自身の幸せも手に入れたように見えるジョージですが、それは彼の人生の表の面。

映画後半で明らかになるのは、素晴らしいように見えるものも裏から見ればそうではないのかもしれないということです。

 

素晴らしい行いをしてきたジョージですが、弟を助けた時にはジョージは片耳の聴力を失い、父の死のときには夢を諦めざるを得なくなっています。町の悪党ポッターによって何度も会社は倒産の危機に陥り、新婚旅行には行けなくなり住まいは古びた屋敷です。彼にとって彼の人生というのは思い描いた理想の人生とは程遠いものでしょう。

幾重もの不運にもめげることなく立ち向かってきたジョージにも、遂に限界が訪れます。 1945年のクリスマスイブ、叔父のビリーが預金を失くしてしまいます。不運なことにそのお金はポッターのもとに渡っていたため見つかるはずもなく、このままでは会社は廃業、ジョージは横領の罪で刑務所行きです。

自分のせいで家族や職場の人たちが不幸になってしまう。ジョージはどんなに頑張っても報われない人生に耐えられなくなり自殺を決意します。

そこに天使(おじさん)が現れ彼を助けます。自分の人生に価値なんてない、自分なんて存在しなかったほうがみんな幸せになれたんだと言うジョージに、天使は彼が存在しなかった世界を見せます。

そこにはジョージを知る人は誰一人としていません。弟のハリーは池に落ちたときに死に、父の死後会社は倒産、町はポッターによって牛耳られ貧しい人は虐げられています。薬局の店主のガウワーさんは子供を毒殺した殺人犯として落ちぶれた人生を歩んでいました。もちろんジョージの子供たちも存在していませんし、彼らが住んでいた古びた屋敷は改装されることはなく、ボロボロの廃墟です。

自分の人生は決して不運なだけの人生ではなかった、そこには確かに幸せな瞬間がいくつもあったと気づいたジョージは元の世界に戻ることを願います。

元の世界に戻り、家に帰ったジョージは妻と子供たちを抱きしめます。会社がなくなってもやり直せばいい、愛する家族がいればいい。

そんな彼のもとに町の人々が集まってきます。何やらお金でジョージが困っていると知った町の人々が彼に寄付をしにきたのです。次々とやってくる町の人たち。ジョージは確かに周りの人達を救い、価値ある人生を歩んでいたのです。

最後は大団円で終わる映画ですが、そこに至るまでの対比がすごく秀逸だなーって思います。最後に町の人たちがお金を寄付しに集まる場面は、取り付け騒ぎでお金を引き出そうと殺到した人たちの場面との綺麗な対比になっていますし、ジョージがいない世界というのも彼の幸せとの対比ですよね。こういう人生の表裏の対比をみせるのが本当に巧くて、それ云えにこの映画の持つメッセージがより際立っています。

それからすごく名シーン、名セリフが多くて、幼少期のメアリーがジョージの聴こえない方の耳元で「ジョージ、大好きよ」って囁くシーンなんかたまんないですよ!!

この映画が描いていることは要約すれば「親切なことをしていればいつか助けてもらえる」というすごく道徳的なメッセージだと思います。

人生はお金が全てじゃない。まあ綺麗事でしょうね。お金が無ければ生きていくことは出来ません。でも、綺麗事かもしれないけど正しいことではないかもしれないけど、間違っているとは思いません。

いつでもどこも感傷的な気持ちが大事だとは思いませんけど、いざというときに助けてもらえることをしてきたかっていうことです。

お金を稼ぐことはもちろん大事ですが、お金がなくなったときにこそ胸を張れる生き方ができているか。最終的にはそこなんじゃないかなとぼくは思っています。

ジョージの命を救ってくれと大勢の人が祈ったのは彼に人望があったからです。ジョージのためにみんながお金を寄付してくれたのは彼が“正しいことよりも親切なこと”を選んできたからです。

作中で守銭奴ポッターに制裁が加えられた様子はありません。彼は彼なりに生きていくでしょう。 ですが、作中の神様と天使の会話から、彼がピンチに陥ったときに助けてくれる人はおそらくいないということはわかります。

 

もしあなたが死んでも世界は変わらないでしょう。僕が死んでもなにも変わらないと思います。でもあなたの人生は確かに誰かの人生に影響を与えています。

自分の歩んできた道が正しいか間違っていたか、自分が価値のある人間かなんて誰にもわかりませんが、会いたいと思う人がいるなら、守りたいと思える人がいるならその道は少なくとも間違ってはいないんじゃないんですかね。

90年以上も前の映画ですが、今でも色褪せないメッセージと魅力を持っている作品ですし、この機会に是非観て欲しいなー。

不動産に関わる金融の話でもありますので是非参考までに
読んでくれてありがとうございます。ではまた。

広島

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